「AIが人の仕事を奪う」なんて、すこしパフォーマンス表現が過ぎる気がする。
真面目な人ほど真に受けてしまっている気がするのだ。
日本はAIを活用することで世界から後れをとらないようにしよう
日本人が減っている?
日本は経済力で世界3位でいられるのはあと少しかもしれない。
理由は日本人の人口が減っているからだ。
働き盛りの年代のことを生産年齢と言ったりもするが、その人口が減っているのだ。
(下のグラフのオレンジの領域に注目してほしい)

上記のデータによれば1995年の8716万人をピークに年々減り続けている。
「少子高齢化」というやつだ。
生産年齢人口の減り方
2020年と30年後の2050年の生産年齢を比較してみよう。
2020年は7,406万人いた働き盛りの人たちは、2050年には5,275万人にまで減ってしまう。
実に2,131万人、つまり30%もの人口が減ったことになる。
では次に、今までのアウトプット量を減らさずに仕事をしなければならないとなると、その減った人たちの仕事量を補わないといけない。
1日に8H働いている人は8.0H×1.3倍=10.4H働かないとアウトプットが落ちてしまう。
しかもこれは現状維持のための時間であるので、さらなる経済成長となると。。。
人口が減る日本が持続的に経済成長するためには
経済成長を持続可能にするために、政府はいろんな手を考えている。
簡単に言えば、以下のグラフの濃いオレンジで追記したとおり、人口が減らないようにすればいいというものである。
以下に例を列挙する。
高齢者の活用

日本の高齢者は世界的にも長寿で健康、しかも現役時代より元気だ。
上記の資料から見てわかるとおり、平成18年から平成28年の10年間で、65歳以上の労働者人口は2倍以上に伸びている。
2050年には医療の急激な進歩で人間の平均寿命は120歳になるとも予想されている。病気はすべて治る時代が来るのだ。

女性の活用

女性のM字カーブを聞いたことがあるだろうか。
女性は結婚や出産のタイミングで離職し、子育てがひと段落すると就職する傾向が見て取れる。
上記は平成24年のデータなので、今はもう少し凹みが改善されている。
しかし、男性のデータと比較すると差は一目瞭然である。
男性は60歳ごろまで97%程度の就労率をキープしているが、女性の場合は80%を超えることがない。
つまり、一度離職するにせよ、約20%の労働力を補うことができることがわかる。
これは政府のみならず、企業も目を付けている領域だ。
それがわかっているのであれば、すぐにそれを採用すればいいとお思いのことだろう。
しかし、それが簡単ではない。男性も女性も思い込みを取り除かないといけない。
変化を妨げるのは、みなさんの誤った「常識」にある。

外国人に助けてもらう
これはすでに取り組みとして始まっているが、コロナ禍で人の移動が停滞している。

ロボットやツールに任せる
いよいよ本命のAIの登場である。
人間が増やせないなら、人間と同じように仕事してくれるロボットやツールを導入すればよいのである。
<RPAの未来>




<ロボティクス(ROS)の未来>


AIの可能性
AIは単純作業しかできない
AIが進化して、人間と同じくらい言葉を理解するにはまだまだ先の話である。
まずは、AIは単純な作業しかできないととらえておくのが安全である。
つまり、RPAに代表される業務の自動化などが取り組みやすい。
今から何もせずに、決められた仕事をこなしている人はAIに仕事を奪われるだけになる。
しかし、AIを使う側になることで、企業は喉から手が出るほどの市場価値の高い人材になることができるのだ。
よって、今からRPAの学習を進めておくのは最も有意義な取り組みとなるだろう。