AIは人の仕事を奪わない|AIが導入される背景とAIの可能性を正しく理解しよう

AIは人の仕事を奪わない

「AIが人の仕事を奪う」なんて、すこしパフォーマンス表現が過ぎる気がする。
真面目な人ほど真に受けてしまっている気がするのだ。

日本はAIを活用することで世界から後れをとらないようにしよう

日本人が減っている?

日本は経済力で世界3位でいられるのはあと少しかもしれない。
理由は日本人の人口が減っているからだ。
働き盛りの年代のことを生産年齢と言ったりもするが、その人口が減っているのだ。
(下のグラフのオレンジの領域に注目してほしい)

出典:総務省HP(https://www.soumu.go.jp/) 2015年までは総務省「国勢調査」(年齢不詳人口を含む)、2020年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位・死亡中位推計)

上記のデータによれば1995年の8716万人をピークに年々減り続けている
「少子高齢化」というやつだ。

生産年齢人口の減り方

2020年と30年後の2050年の生産年齢を比較してみよう。

2020年は7,406万人いた働き盛りの人たちは、2050年には5,275万人にまで減ってしまう。
実に2,131万人、つまり30%もの人口が減ったことになる。
では次に、今までのアウトプット量を減らさずに仕事をしなければならないとなると、その減った人たちの仕事量を補わないといけない。
1日に8H働いている人は8.0H×1.3倍=10.4H働かないとアウトプットが落ちてしまう。
しかもこれは現状維持のための時間であるので、さらなる経済成長となると。。。

人口が減る日本が持続的に経済成長するためには

経済成長を持続可能にするために、政府はいろんな手を考えている。
簡単に言えば、以下のグラフの濃いオレンジで追記したとおり、人口が減らないようにすればいいというものである。

以下に例を列挙する。

高齢者の活用

出典:内閣府ホームページ(https://www.cao.go.jp/) 高齢社会白書より

日本の高齢者は世界的にも長寿で健康、しかも現役時代より元気だ。
上記の資料から見てわかるとおり、平成18年から平成28年の10年間で、65歳以上の労働者人口は2倍以上に伸びている。

女性の活用

出典:内閣府ホームページ (https://www.gender.go.jp/) 男女共同参画局より

女性のM字カーブを聞いたことがあるだろうか。
女性は結婚や出産のタイミングで離職し、子育てがひと段落すると就職する傾向が見て取れる。
上記は平成24年のデータなので、今はもう少し凹みが改善されている。
しかし、男性のデータと比較すると差は一目瞭然である。
男性は60歳ごろまで97%程度の就労率をキープしているが、女性の場合は80%を超えることがない。
つまり、一度離職するにせよ、約20%の労働力を補うことができることがわかる。
これは政府のみならず、企業も目を付けている領域だ。

ひと言メモ

それがわかっているのであれば、すぐにそれを採用すればいいとお思いのことだろう。
しかし、それが簡単ではない。男性も女性も思い込みを取り除かないといけない。
変化を妨げるのは、みなさんの誤った「常識」にある。

404 NOT FOUND | 2050年の僕らの世界
よりよい社会実現のために、今の僕らにできることを学ぼう

外国人に助けてもらう

これはすでに取り組みとして始まっているが、コロナ禍で人の移動が停滞している。

外国人材の活躍推進|成長戦略ポータルサイト
第4次産業革命の下で国際的な人材獲得競争が激化する中、高度な知識・技能をもつ外国人材を受け入れ、日本経済の生産性、イノベーションを加速させる必要があります。また、人口減少や高齢化進行に伴い地域経済を支える人手不足が深刻化しています。 こうした中、国内企業のニーズに応じた外国人材が長期にわたり我が国で活躍できるよう、外国...
コロナ下でも、外国人介護人材は増加 | 大和総研
2020年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため世界中で出入国制限が敷かれ、ヒトの移動が大幅に制限された。日本の外国人労働者数は、20年には前年比での増加幅が大きく縮小したが、医療・福祉分野ではこれが拡大したことが注目される。

ロボットやツールに任せる

いよいよ本命のAIの登場である。
人間が増やせないなら、人間と同じように仕事してくれるロボットやツールを導入すればよいのである。

<RPAの未来>

ロボティック・プロセス・オートメーションとは - RPAソフトウェア | UiPath
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、ソフトウェアロボットを使用して反復的なビジネスプロセスを処理し、タスクの実行、解析、エラーのない年中無休の応答を行います。
RPAホールディングス株式会社
RPAホールディングス株式会社は、知恵とテクノロジーで新しい事業を創造していきます。
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)
野村総合研究所(NRI)の公式ホームページです。NRIからの提言や調査・レポート、商品サービス、ITソリューション事例、IR情報、採用情報、CSR情報などを掲載しています。
RPAとは何かをマンガでもわかりやすく解説、事例や主要製品をまとめて紹介する
業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして「RPA(Robotic Process Automation)」が注目を集めて久しい。実際に民間企業や自治体での導入も進んでいる。ただ、AI(人工知能)やマクロ、VBAとの違いを明確に理解しているだろうか?RPAの基礎知識から活用事例、主要製品や導入における課題までを...

<ロボティクス(ROS)の未来>

ロボット開発に不可欠なオープンソースソフトウェア『ROS』とは | 事例&解説 | OSTECH GROUP ソリューションサービスサイト
工場の自動化を助ける産業用ロボット。産業用ロボットを動かすためには、「ティーチング」という教示作業が必要です。ティーチングでは「ロボットの動き方」を設定していますが、そもそもロボットが動くためのシステムも搭載されていなけ
富士通 | Fujitsu Limited
Our Purpose:わたしたちのパーパスは、イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくことです。
Raspberry Piで学ぶ ROSロボット入門

 

AIの可能性

AIは単純作業しかできない

AIが進化して、人間と同じくらい言葉を理解するにはまだまだ先の話である。
まずは、AIは単純な作業しかできないととらえておくのが安全である。
つまり、RPAに代表される業務の自動化などが取り組みやすい。
今から何もせずに、決められた仕事をこなしている人はAIに仕事を奪われるだけになる。
しかし、AIを使う側になることで、企業は喉から手が出るほどの市場価値の高い人材になることができるのだ。
よって、今からRPAの学習を進めておくのは最も有意義な取り組みとなるだろう。


タイトルとURLをコピーしました