SDGsが目指す2030年の世界

SDGsについてわかりやすくまとめてみました。 SDGsがもたらす未来の世界(地球)を一緒に考えてみましょう。

読み方

Sustainable Development Goalsの​略で エスディージーズ と読みます。

歴史

採択国(地域/都市)会議
1992年アジェンダ21ブラジル(リオデジャネイロ)国際環境開発会議(通称:地球サミット) ​
1997年気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(通称:京都議定書)日本(京都府)第3回気候変動枠組条約締約国会議
2000年ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals : MDGs)採択アメリカ(ニューヨーク)国際ミレニアム・サミット ​
2002年アジェンダ21のフォローアップ(リオ+10)南アフリカ共和国(ヨハネスブルク)ヨハネスブルク・サミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議) ​
2012年アジェンダ21のフォローアップ(リオ+20)ブラジル(リオデジャネイロ)国連持続可能な開発会議 ​
2015年パリ協定採択 フランス(パリ)第21回気候変動枠組条約締約国会議 ​ 2015年 SDGs採択 アメリカ(ニューヨーク)国連総会

ポイント

  • 「継続的(Sustainable)」であること
  • 「だれも取り残さない」こと
  • 「若い世代は自分ごととして意識し始めている」こと
  • 「投資家が注目している」こと

​継続的(Sustainable)とは

短期的な目標ではなく長期的なビジョンを持って取り組むということです。 いまの地球に起こっている様々な課題の解決には、これから多くの時間やコストがかかります。 今すぐにすべての課題を解決するための特効薬は存在していません。 特に世界全体からSDGsの取り組みに賛同を得ることがとても重要だと考えております。

だれも取り残さないとは

前身のMDGsをみなさんご存知でしょうか。 とても知名度が低いように感じられませんか。 MDGsの失敗点を1つ挙げると「関係者をうまく巻き込めなかった」ことが1番に挙がると思います。 そのため、SDGsでは以下のポイントに注意して設定されています。

  1. 課題を広く設定することでステークホルダーを広げた(貧困や飢餓などの課題解決を追加)
  2. 先進国だけが取り組むのではなく途上国・新興国も含めて世界全体で取り組むことにした
  3. 一部の省庁や企業だけが取り組むのではなく政府、すべての企業で取り組む必要性を訴えた
  4. 国民に対しても理解と協力を要請している

「地球でくらしている人々が全員で課題を解決する」ことをポリシーとしているということです。 他人事ととらえず、私たちも普段から意識して行動を起こすことが、課題解決の第一歩になりそうですね。

若い世代は自分ごととして意識し始めているとは

「地球はひとつしかない」 「今のままの経済活動で私たちの世代に地球環境は残されているのであろうか」 「前の世代が作ってきたルール・差別・偏見・思い込みはおかしいよね」 そういった危機感や違和感は特に若い世代に顕著です。 学校でもSDGsについて考える時間が増えてきたというデータもあります。 また、日本ではとくに「気候変動」に対して意識が高いと感じます。 「気候変動」は地球温暖化などを指しており、その原因となるCO2削減は企業においても重要な取り組みの1つです。 経済活動を優先するがあまり、CO2削減に対してはまったく寄与しない企業については、いくら便利な製品を作っていたとしても、消費者が離れていく傾向が強まると思います。

出典:電通Team SDGs「第3回SDGsに関する生活者調査」2020年4月27日公開記事
出典:「インテージ 知る Gallery」2020年2月21日公開記事

投資家が注目しているとは

年間最高12兆ドルの事業機会があるといわれています

ESG投資という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 SDGsと同じくらい毎日のように新聞で目にするキーワードになっています。 投資家が注目している理由としてSDGsはビジネスになると考えられているためです。 ある機関の試算では「食料と農業、都市、エネルギー・材料、健康と福祉の4分野で、2030年までに年間最高12兆ドルの事業機会がある」というデータもあるほどです。 世論が高まってくるとより大きな、もしくは新たなビジネスチャンスが生まれてくると思われます。 こういった面からも、企業はSDGsの流れを無視しての経済活動は成り立たなくなっています。

補足
  • ESGとは 環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance) の3つを指します。
  • ESGとSDGsの違いは ESG = プロセス、SDGs = ゴール です。
  • 企業はCSR、CSV、ESGの3つの概念を持って経済活動を行っています。共通してSDGs達成に重要な役割をもっています。

​出典:ビジネス&持続可能開発委員会報告書[2017年11月]「より良きビジネス、より良き世界」
出典:経済産業省2018年12月事務局説明資料「SDGsとイノベーション経営」

SDGsの目標

Goals

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成されます。 (SDGsの最後の”s”は複数形の”s”でしたよね) 2030年に向けて世界各国が取り組む成長戦略(ビジョン)であると言えます。 環境や社会問題だけでなく「一人当たりの経済成長率を持続する。特に途上国は年率7%を持続する。」ともうたわれています。そしてそれを個々に取り組むのではなく「17 パートナーシップで目標を達成しよう」となっています。​協力し合いましょうということですね。

具体的な取り組み

各企業での取り組みが広がっています。外務省のHPでも紹介されています。 外務省では「ジャパンSDGsアワード」という取り組みを2017年から始めています。

出典:外務省(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/case/index.html)

これから私たちは何をすればいいか

そんなSDGsですが、国連で全会一致で採択されました。誰も異論がなかったということになります。「いいことなんだからみんなやろうよ」ということでしょうか。ただ、口だけになっていないでしょうか。今のスピード感で2030年までに解決するでしょうか。もっというと「15年もかけてていいのか?」と思ってしまいますよね。加速するためにはもっと私たち自身が現状をよく知り、それを広めていくことが重要なんだと思います。

行動を起こさないとね。

以下に私が読んだ書籍を紹介します。
ぜひ一緒に勉強して2030年にいいゴールを迎えましょう。

FACT FULNESS(日経BP社)ハンス・ロスリング
今まで思い込みで発言していたことをまずは反省しました。
海外から日本人は「未だにちょんまげして刀を差して歩いていると思われている」というのは聞いたことがあったが、それの逆も然り・・・。
データを見て正しい判断をしないといけないです。

SDGs入門(日本総合研究所)村上芽・渡辺珠子
なんとなく新聞で読む記事でわかっていた気になっていましたが、改めて勉強してみてよかったです。取り残されるところでしたし、取り残すところでした。全員が同じ方向を見て進まないと達成できないと思いました。知っておくと上司とのコミュニケーションにもいいです。

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