22世紀からやってきたネコ型ロボット
青いボディにひげを生やし、鈴を身に着け、丸い手足でなんでも持つことができる。
エネルギー源は人間と同じように食物から摂取し、エネルギーに変えることができるから驚きだ。
さらに特筆すべき点は「完全に自律型のロボット」という点であろう。
自在に言葉と感情を操り、人間のためを思っての行動をすることができる。
それもネットワークを通じてセンターから情報を受けずに、だ。
なぜならどう見ても野比家にはWi-fiを設置しているようには見えない。
シンギュラリティの到来間近か
第2次産業革命まではロボットは独立していて、決められた動きを機械的に行っていた。
それが第3次産業革命にてソフトウェアで動くようになり、第4次産業革命ではロボット同士がネットワーク(5G,IoT)でつながり、連携するようになった。
22世紀では自分で考えて行動するロボットが現れるということは、シンギュラリティは到来すると言わざるを得ない。
シンギュラリティとは「技術的特異点」と訳され、一般にAIが人知を超えることを指す。2045年ごろにAIが人知を超えるのではと話題になった。
シンギュラリティは到来しない
結論から言うとシンギュラリティは到来しない。
バイオハザードやターミネーターのような世界はやってこない。
残念ながら『自律する永久機関を備えたネコ型ロボット』は作れそうにない。
マイコンに搭載されるソフトウェアは「順次処理」「条件分岐」「繰り返し」の3つのことしかできないからである。つまりみなさんも小学校で学んだ「四則演算」である。このことはソフトウェアエンジニアであればだれでも知っている。
「この四則演算だけで人知を超えろ」というのは到底無理であろう。
つい忘れてしまうが、みなさんの使っているパソコンやスマホは「計算機」なのだ。
勘違いしてはいけないのは、部分的には人間はすでにAIに負けているということだ。
すでにマイコンの処理速度にはずいぶん前から負けている。
四則演算の速度と正確性には人間がかなう余地はない。
可能性
もちろんマイコンの概念が今のものと全く異なるものが登場すると、話は変わってくる。
近年話題になっている量子コンピューターだ。
量子コンピューターは現行のコンピューターと大きくことなる。
現行のコンピューターは0 or 1(無 or 有)でデータを持っている。
これに対して、量子コンピューターは 0と1の間に無限の値を持つことができる。
人間世界もYesかNoか、善か悪かだけで片付く問題だけではない。
現在のAIはこの勘所、つまり「空気を読む」ことができない。
それが、量子コンピューターの登場で、もしかするとグレーな解を見つけることになるかもしれない。
しかし、それに搭載されるソフトウェアが現行通り、「四則演算」で動いていたらやはりだめだ。
量子コンピューターも『計算機』の枠からは抜け出せない。
AIはただのアプリ
そんな馬鹿な!とお思いだろうが事実だ。
みなさんはスマホにたくさんのアプリをインストールしてサービスを受けている。
現行のAIもその1つにすぎない。
「なんだかすごいロジックやアルゴリズムで処理されているのでは!?」と思っている人が多いように感じる。残念ながら陳腐化した数十年前からある技術をそのまま使っている。
実は現行のAIには明確な定義がない。
画像認識や音声認識を行ったり、株の売買アルゴリズムに使われ始めたりと、なんだか今まで人間がやっていたことがアプリに置き換わっている・・・と感じることをAIと呼んでいる。
たしかにビッグデータの登場や通信速度が向上したことで、急激に伸びている分野だ。
私は携帯電話を急に「スマートフォン」と呼び始めて、従来の携帯電話を「ガラケー」と呼び始めた現象に似ていると感じている。
頭に「スマート」が付く言葉がどのくらいあるだろうか。
「スマートフォン」「スマートキー」「スマートウォッチ」「スマートスピーカー」「スマートアグリ」「スマートシティ」「スマート東京」「スマートインターチェンジ」etc…
なんで人が居なくなるだけでスマートなんだ?(ただのインターチェンジ)
なんで無線で携帯とつながるだけでスマートなんだ?(ただのスピーカー)
と、みんな思っているだろうが、それは誰も言わないルールになっている。
つまり、AIも「ただのアプリ」と言ってはならないルールがあるのだろうと思うようにしている。
まとめ
結局は我々人間はAIをうまく活用して経済活動を活性化していくのがBestだ。
日本は少子高齢化で世界より一歩先に経済力は落ちていくのは確実だ。
AIを活用することで、人間が増えたかのように見える経済活動を行わないと衰退する。
「ドラえも~ん、何とかして~」と泣きつきたいところだが、AIに活路を見出すようにしよう。